CANTU A CHITERRA


Cantu a Chiterra

方言によりギター伴奏とともに歌う口承音楽「ア・キタッラ(サルデニア方言でギターの意)」。ソリストのリズミカルに反復される旋律が流れるように続く。島北部で盛んだったが、今では島全域で歌われる。歌い手が実力を競う場であるガラでは、「通」のファンが集う熱狂の舞台が繰り広げられる。2〜3人の歌い手とギター奏者、時にはアコーディオン奏者が舞台に立ち、複雑な規律に基づき二行連句を披露していく。舞台と聴衆の相互作用で創りあげる民衆の芸術である。

Emanuele Bazzoni (エマヌエーレ・バッツォーニ)
1982年生まれ。‘93年10代で歌の初舞台。翌年、新人の登竜門アントニオ・デソーレ・コンクールで準優勝後、上位を獲得し続け、1999年のコンクールで最年少優勝。この記録は未だ破られていない。
ア・キターラの歌の競技会は、屋外で3時間以上続くこともあり、一ヶ月毎日舞台に立たねばならないほど、強靭な体力を必要とする。心身の自己管理を強いられる厳しい世界において、Emanueleは力強く伸びやかな声で、様々な歌唱法で多彩な才能を発揮し、ア・キタッラの歌の復興に多大な貢献を果たしている。現在はオペラ音楽にも挑戦している。

Tino Bazzoni (ティノ・バッツォーニ)
1960年生まれ。Tinoの祖父は、巨匠ジョヴァンニ・クックルと血縁であり、音楽の家系に育つ。70年代からカンタドーレのガラに参加するようになり、30年以上のキャリアを持つ。息子Emanuele Bazzoniの才能を見出し育てた人物。故郷ウージニで音楽学校を開き歌の伝承に努めている。


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